7月初めの方に友人らと北海道旅行に行った。
正直、旅行って計画しているときは楽しい。
いざその日が近づいてくると出費のことを考えて頭が痛くなる。
飛行機の予約は早めに取っていたけれど、宿泊代やご飯代……そういう細々としたことを思うと気が進まなくなってくる。
ただ、今読んでいる『このプリン、いま食べるか?ガマンするか?』などにも書かれているように、私は楽しむことに決めて出発することにした。
結果、本当に楽しかった。
友人の一人は昔から「夏が一番好きだ」と公言していたが、人生で初めて共感できた。
夏って本当に人や自然が活気づく季節なのかも、と思えた。
この言葉を口にした友人は以前からその場その場を楽しむ力があって、交友関係も昔から広い子だった。
私は初めて、夏に対して「暑くて汗をかくから嫌いだ」とマイナスなイメージを持っていたのは、自分の思い込みだったかもしれないと思った。
それから帰っても夏っていいなと思う機会が増えた。
蝉の鳴き声は元から好きだったけど、夏という季節そのものを好意的に捉えたのははじめてかもしれない。
転職したことも大きいかも。
去年までは下に来ているTシャツがびしょびしょになっていたが、今は日中クーラーの効いた部屋で過ごせる。
程よく田舎なこの地域は、夕方になると暑さが和らいで風が吹く。
それがすごく居心地が良いと感じている。
仕事に張り合いがなく、退屈だと感じていたけれど、こうやって毎日を楽しめるのは退屈だからこそなのかもと思ってちょっと気持ちが楽になった。
(『暇と退屈の倫理学』をかいた国分功一郎さんのインタビュー記事を読んだことも影響しているかも)